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【2024/04/16 22:49 】 |
風魂歌 ~特別編 2度としない~

以前仮免状態で運転して事故った話をしましたが
その仮免を地元で取得してるときにあった出来事です。
関東と違って田舎のほうじゃ大体2週間くらいで免許は取れる。
大学の夏休みは大体2ヶ月。
免許取るには十分過ぎる時間。
それではなぜ免許をとれなかったのか・・・

 

大学の夏休みを利用して車の免許を取ろうと帰省してきます。
雪国ってこともあって、みんな夏場は結構戻ってきます。
高校卒業して初めての大型連休(?
俺らの隣町に自動車学校があって
そこで免許を取ることに。
同じ理由で帰省していた同級生や、後輩などがいて
授業はそれなりに面白かった。

車校での成績は結構優秀で
順調にこなしました。

そんなとき
「遊びにいくべー」
いつもどおりの誘い。

1度家に帰り、夕飯をすましてから出かけることに。
最初は俺を含め4人で
トヨタのファンカーゴーに乗車。
まぁ夏場ってこともあり
「おっしゃ。心霊スポットまわりだー!!」
こうなりました。

手始めに隣町のある民家。

別になにがあったってわけでもないのですが
なぜがその一角だけ木が生い茂り
家へ入るための入り口には鉄線が張られていました。
これを調査にいかないわけにはね。
と、その家に行く前にもう一人友人を確保。
その理由はあとで明らかになります。

と 目的の家に到着し、車を路駐したため
2組にわかれることに。
じゃんけんで車班の俺。
家の電気メーターを確認して電気が来ていないことを確認。
「んじゃ 1周してくるわ」
「20分もあれば全部みれるから」
そんなやり取りで3人が散策に。

それから約30分くらいたったのでしょうか。
一向にもどってくる気配なし。
携帯に電話しても
「電波の届かないところ伊いらっしゃるか・・・・」
たかだか200m圏内で電波なくなるのか?
まぁ木に遮られてるって考えれば・・・
(確かにまだその当時電波はよくなかった)

50分くらい経った頃、連中がもどってきた。
「なにしてんだよ~」
「携帯電池きれたん~?」
待ちくたびれた俺ともう一人。
「いや~・・いっくら歩いても家のはじっこみえなくてよ~」
「携帯も電波なくなるしよ~」
「どうなってんだ?」


は?
家の端っこが見えない?
なにいってらっしゃるんでしょう
話だけを聞いてる俺ら2人のほうが
内容だけでびびってるっつうのに・・・
3人はあっけtらかんとしています。

う~~~ん・・
まぁ次いこうか

予定では地元のある銀山に行く予定でした。
そこは昔からの心霊スポットで
行くにはローカルルールが存在しました。

【白い車でいくときは全員のせろ】

4人乗りなら4人。5人乗りなら5人と
乗車率をMAXにしないといけないというルール。
そうしないとあいてる席にのってきちゃうよ~ってことです。

その日の俺らの車は「白」
それは避けたかったので、急遽の5人目選出でした。
しかし、1件目で思わぬところからジャブをくらった
車班の2人
「銀山やめねー?」
かなりびびってます。

「は?なにいってんの?」
「それメインディッシュじゃん」
食い物ですか・・・

意見も2対3ってことだし、俺らの意見は却下。
これだから民主主義は・・・


と 運転手
「あ~ 銀山行く前に、あの山いかね?」
「なんでよ?」
「なんか あの山って一本道なのに出口ばらばららしいぞ」
なにをいっているのでしょう

詳しく聞くと、そいつの先輩が3組くらいすでにいってるらしいのですが、
3組とも出口が違っていたとのこと。
かたやA市、かたやB市、もうひとつはC市。

うーーん 異次元にでも迷い込むのかしら。

車班の2人が躊躇していてもお構いなしの3人。
だって銀山への近道なんだもん。
いかないわけないじゃん・・・

もう時間は11時を回っていました。
田舎の夜は静かなもので夜10時もなれば
ほとんど出歩く人はいません。


ましてや山道。誰かと出会う可能性などゼロです。
上りの道を行く白いファンカーゴ。
上りが落ちつくか どうかっていう間際
山の中腹部には沼がありました。
こんなところに沼が・・・
しかも車とまってるし・・・
こんな時間に、こんなところの沼に誰が?
遠巻きの確認だったため確実ではないのですが
人がいる様子もなく
ただ車だけが・・・
もしかして・・・自殺者?

そんなことを思いながら車は山を下ります。
道はどんどん悪くなる一方。
生きて帰れるのでしょうか


約1時間かけて山越えオフロードを制覇。
確かに一本道でした。
でたところは予想と違っていましたが・・・
運転手
「な ちがうだろ」

「う~~~ん・・・」
確かに違うは違うとこに出たけど・・


ものたりねー

 

山越えに時間がかかったため、銀山いきはなし。
そのかわりといってはなんですが
国道沿いに観音様前が次の目的地に。
ただの帰り道ですが。
この観音様が奉られているとおりは
田んぼ道で、視界もよく、
到底事故が起こるような格好はしていません。
なのに、死亡事故が4件ほどおきていました。
あまりにも多いため、H市が観音様を建て、
祓い、清めたそうです。

お祓いがすんでることだし、なにもないろうな
心のどこかで全員がそう思っていました。

俺は運転手後ろの講座部座席に座り、その交差点を迎えました。


「わざとゆっくりいけよ。なにか聞こえるかもしれないし」
「そうだな」

人が歩くようなスピードで車は交差点をぬけました。


ひゅ~~

 

風を切るような音が聞こえました。

「風の音しなかったか?」
「うん」
「したした」

後部座席だけがいいます。

「Uターンして もっかい聞こうぜ」
と運転手。

同じ方法で通過すると

「聞こえた!」
「だな!!」

今度は前の2人。


どうも納得いかない俺ら。

「もう1往復しねぇ?」
「するしかねぇな」

同様に方向転換し交差点へ。

しーーーーーん

「なんにもきこえねぇじゃん」
「つまんねー」
「かえるべ」

落胆する全員。

「どうせUターンするんだし、もう1回うあろうぜ」」

車を切り返し、最後の交差点。


交差点中央に差し掛かったとき

 

カチャ キュルルルルル カチャ

 


カセットデッキのまき戻る音。


「おいっ!!!」
「なんでカセット巻き戻してんだよ!!」
「一番いいとこじゃん!!!」

後部座席からめった言われる運転手と助手席。

しーーーーん
反応なし。


「あ?きいてんのかよ」

きれる後部座席。

運転手がゆっくり口を開きます。

「わりぃ・・・・」
「わりぃじゃねぇよ!!」

「いや・・・そうゆう意味じゃなくて・・」
「あ?なんだよ」

「この車・・・カセットついてない・・・」


!!!!!!!!


後部座席3人は身を乗り出します。
確かにそこには純正のCDデッキだけ。

へ?
じゃさっきのは・・・?

静まり返る車内。

「お帰りになりますか 皆様」
「そうでございますね」
「もう朝の4時ですしね・・・」
「おほほほほ・・・」

急遽選抜した友人をおくり
残りの4人も自宅へ送ってもらうことに。

5時になりかけていたせいもあり
全員眠さのピークです。
夜通し運転していた運転手はなおさら。
気遣いながら家をめざしていました。

途中運転手の家によるということになり
田んぼ道を進む俺ら。

走っている道の突き当たりを右折すれば
運転手の家があえります。

でも たしかにそのときはあったのです。
走っている道から運転手の家へつながる1本道が。

車に乗っている全員が確認しています。

その道にはいっていく運転手。


ガガガガガガ!!
ドガン!!!

車は路肩に転落。
眠気があったため、車の速度は20km程度。
それが幸いしました。

誰一人怪我なし。
もしこれがスピードでていたら・・・

町の中の不可思議な民家。
出口の異なる山。
カセットデッキの音。

なにか目に見えないものが俺らを迎えにきていたのかもしれません。

 

車を路肩から上げた俺らは言わずとも気持ちはひとつでした

 

「二度と心霊スポットいかねぇ」

 

 

季節外れの怪談話はいかがだったでしょうか。
書きながら背中がぞくぞくしていました。
もしかしたら今あなたのうしろにも・・・・
 

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【2009/02/01 15:31 】 | 暇つぶし | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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