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【2017/11/24 01:50 】 |
~誕生~ その14話

ひでみちゃんが来店してから5分くらい経ってから、俺はお店に入りました。

お店はそれほど大きくなくて、20人前後で宴会をやってしまうと、もう貸しきり状態になってしまうくらいのこじんまりしたものでした。

「おそい~~~!!!」
さっき来たばっかだというのに、すでに一番奥を陣取っているひでみちゃん。
さすがとしかいいようがありません。

「ここ。ここ。」
といいながら、自分の隣の座布団をバンバン。
悪魔の特等席が設けられていました。

俺・・。無事に家に帰れるのかな・・・。

「おー。ようやく来たか!」
「おぶ君」
俺がこのT町と初めてママさんバレーの試合をしたときから、俺によくしてくれている人です。

その接し方は、息子に対するものでもあり。友達に対するものでもあり。俺にはとても心地のいい人でした。
外見はかなりいかつく、身長は俺より10cmくらい高かったです。
なで肩の俺とは対照的にいかり肩であり、”男”っといった感じの人でした。
顔つきはリアルクッキングパパ。その愛嬌のある顔もとても好きでした。

「なに飲むんだ?ビールか?」
「はい。いただきます。」
「生一杯ねー。」

ほどなくして、生中が俺のもとに届き、
「んじゃ乾杯するか。ほら。ジョッキもて。」
言われるがままにジョッキを手にする俺。

ゴト。

ゴトゴトゴト。
周りのジョッキをテーブルに置く音です。

んぁ?乾杯でしょ?

「あれ~?なんでジョッキもってんだぁ?」
「そりゃ飲みたいからでしょぉ~」

『はい♪な~んでもってんの~。な~んでもってんの♪」
一気のコールが始まってしまいました。

ぐ・・。やられた・・・。

かけつけ三杯とは、まさにこれのこと。
3杯目の一気を終えたところでようやくコールから解放されました。

「おし。よく飲んだ。」
「まだまだ余裕っすよ。」
酒にはちょっと自信のあった俺ですから、3杯一気くらいじゃ酔いません。

「ったく。この減らず口が。」
「あははは。」
本当の親子のようにじゃれあっていました。

「ひでみ~」
「ん~?」

「今日の賭けなぁ」
「うん・・・?」

「なしでいいわ。」
え?どうして?

「お前ら、がんばってたしな。」
確かにそれはがんばりましたけど・・。

「飛び出した子供な。俺の妹の息子なんだわ。」
『えぇ?!』

「妹がな。えらい感謝してた。」
「そうなの?」

「うん。あの子な。目に傷害があるらしい。」
「・・・。」
言葉を失いました。

「だからな。よく交わしてくれたって。涙流してたぞ。」
そんなことがあったのか・・。
だからブルーの目の前だったのに飛び出したのか・・。

「そんなんだからよ。賭けはチャラ!」
「おぶ君・・・」
おぶ君の心の優しさにちょっと感動していたときです。

ガォォォォオオオオ

ん?この泣き声どっかで聞いた気がするな?

「納得いかねぇぇぇえ!」
大怪獣降臨です。

「な、なんだよ!ひでみ!」
「だってあんたの身内のせいでこっちは負けたんでしょう?!」

「ま、まぁ・・。そうなるか・・・な?」
「だったら!こっちの賭けが勝ちじゃん!!」

『えええ?!?』
俺までびっくりしました。理不尽極まりねぇ。
負けたこっちをチャラにしてくれるといっているのに、逆に相手に請求するとは・・。さすがひでみちゃん。

「・・・あはははは。わかったわかった!」

「ったく。ひでみにはかなわねぇや。」
へ?いいんだ?

「でもな。ひとつ条件がある!」
「ん?なになに?」
条件付きとは。さすがおぶ君。

「あとで『ちゅ~』してくれ!!」
こいつもかよっ!

「いいよ♪どこがいい?♪」
「そりゃ・・お前。・・・口がいいだろ・・・?」

「うん♪わかったぁ♪」
どこまでも効果絶大の「ひでみちゃん『ちゅ~』」。
この人は町中の男を手玉にとってるんじゃないでしょうか?

慰労会は飲めや、歌えやのドンちゃん騒ぎ。
あっちでイチャコラ。こっちでイチャコラ。
家庭をもったおっさんおばさんがいい歳こいて、いい感じになっております。
やはり一際人気なのは、ひでみちゃん。

「ひでみ~。俺今日がんばったよなぁ~?」
「うんうん。がんばってたね♪」

「んじゃぁ~。いいことしようぜぇ~」
「わかったわ。でもあ・と・で♪」
などと、本当に手の上で転がしまくってます。

俺といえばいくらか酔いもまわってきたので、外で涼もうと立とうとしたとき。

グイッ!

服の裾を思いっきり引っ張られました。

ん?なんだ?
なんかにひっかけたか?
と、引っ張られたほうを見ると、犯人はひでみちゃん。

はい?俺なにかしましたっけ?

「どこいくの?」
「いや。外に涼みに・・・?」

「あんたいなくなったら、ここの席どうなると思う?」
「どうなるって・・・?」

「あっちにいる猛獣がわっさと押し寄せてくるのよ?」
うわぁ・・・確かにいえてるかも。

「そうなったら、誰が私を守るの?」
「ええっと・・・?」
守る必要あります・・・?

「あんたしかいないでしょ?」
「なんで俺なんです・・?」

「みぃみとの事ばらされたい?」
「誠心誠意をもって、守らせていただきますっ!」
それで俺をと隣においたのか・・・。
大怪獣を猛獣たちから守る使命・・・。
一番命が危ないのは俺なのでしょうね・・・。

おっさんたちの視線の痛いこと痛いこと。
もうちょっとで背中に穴があくんじゃないか?ってくらいににらまれてます。

こうして大怪獣との会話に華を咲かせながら、猛獣たちの熱視線を背中に浴びつつ、夜は更けていったのでした。


→~誕生~その15話へ
※本当に毎日更新するようになってしまった・・・。
 場所移すかな・・@@

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【2009/04/07 15:22 】 | 暇つぶし | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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