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【2024/03/29 14:49 】 |
第2章 ~出会い~
※初回の書き方がちょっと硬かったので
 もうちょっとやんわりにします。


大学への返済も終わってバイトの掛け持ちの必要もなくなって
給料のいいほうってことでパチンコ屋のバイト一本にしぼったくらいの頃
ある人がバイトとして新しく入ってきた。
その人は近い未来に自分の子供を生むことになる人。



「はじめまして~」

バイトに行ったときに初めて見る人がいた。
鼻にかかったような感じで、かわいらしい声をしていた。

初めてだからなのか。天然なのか
インカムから聞こえてくる質問に笑いが堪えられずにいた。

しばらく経って、ある程度話も普通にできるようになった頃

「俺19歳なんですけど おいくつです?」
「24です~」
「え~~~~!!!」

その年には見えない容姿と性格だったため、かなり驚いた。

だからといってどう思うわけでもなく、
単なるバイト仲間ってだけだった。
くだらない話をして、俺の片思いの話をして、
お客さんの話をして、バイトのリーダーの話をして。
他のバイトと何にも変わらなかった。


パチンコ屋は新台入れ替えのため1日休む。
それは新台が違法なものでないか警察が検査をしに来るからだ。

ある新台入れ替え前日。

前日は入れ替え作業があるため、閉店時間が短縮されることがよくあった。

その日もいつもよりも2時間ほど早く閉店を迎え、
俺ら体力のあるやつ、作業のできるやつは
閉店処理そっちのけで新台を倉庫から運び、
今まで据え付けられていた台をはずし、
枠を先に電気ドリルで固定して、新台をはめ込む作業をしていた。

バイトでもこの枠付け作業を任せられる者は少なかった。
最初に仮止めで、はめた枠の下側を釘で軽く打ちつける。
その後台枠を水平にするため、水平器と呼ばれる
長さ50cm、幅5cmくらいの木材の中に
丸く、表面に縦線が2本引かれたプラスチックが等間隔に5個ほど埋め込まれており
そのプラスチックの中には液体と気泡がはいっていて
気泡が縦線の真ん中にくれば水平であることが判別できる代物。
それの扱い事態は難しいことではないのだけれども
その水平器ひとつでパチンコに関しては出る・出ないに
大きな影響を及ぼすため、なかなかバイトにやらせることはなかった。

大体入れ替え作業は水曜日に行われる。
それは木曜日が店休日になり、新装開店が金曜日になるため
客入りがまったくといっていいほど違うからだ。

連日満員であったバイト先も
近場に大手が進出してきたことから客足もちらほらになっていた。

それでも入れ替え作業は別物で。
閉店時間に出勤してくるバイトがいるほど。
作業自体に難しさはないにしろ、一応精密機械。
ちゃんと動くのか、釘の抜けはないか、
はめ込むガラスにひびはないかなど。
現機種に関してもガラス磨き、セル版清掃などと
いつもはできない大掃除をする。
人数はいくらいてもいいわけだ。

その日は入れ替えメンバーに大学のラグビー部がいたせいか
いつもよりも2時間ほど作業が早く終わった。
たまに朝の3時とかまでなることもあったのに・・・

それをいいことに先輩が
「お疲れ様会するぞ~ カラオケ集合な~」
突如のカラオケ。
今では次の日の仕事を考えるが、当時は大学生。
遊んでなんぼであった。

原チャだった俺は最後くらいについた。
すでにみんなは部屋にはいっていて7人くらい集まっていた。
一番したっぱの俺が入り口で飲み物注文係り。わかりきっていたことだ。
酒もはいり、仕事上がりということもあったため
徐々につぶれる人もでてきた。
彼女もそのうちの一人であった。

カラオケからアパートまでそれなりに近かったこともあって、
その日彼女は俺のアパートに泊まることに。

初めて家族以外の女性が家にはいる。
いくら酒がはいっていようと緊張はする。
自分よりも年上だし、こういうシチュエーションにも慣れているのだろう。
それがなぜか悲しかった。

家の扉を開けて、ベットに横たわらせた。

「泊まったりして平気?」

「別に大丈夫だよ~」

その答えも悲しかった。

「け・・結構男友達とかん家 泊まったりするんだ」

「なんで~?」

「なんか慣れてるからさ・・・」

「う~~ん 慣れてるわけじゃないけど~」

眠たそうなのを堪えて話に付き合ってくれていた。


「たぶんね~ 君だからだよ」

は?

「君はいい子だから。なんか運命感じたんだよね~」

そういうと彼女は眠りについた。


その言葉が本心かどうかなんてどうでもよかった。
それだけでよかった。

そのときの自分の感情や
先輩だろうが、いけないことはいけないという
飾ることなく、自分の気持ちを正直にぶつけていたことに
彼女には新鮮で、誠実で、それでいて若さゆえの脆さも感じたのだろう

自分より4個上に姉がいた俺は
自然と年上の女性に対して
「あ~ 姉ちゃんだ」とどっかで境界線を引いていた。

そんなものを「何これ?」といわんばかりに
一瞬で取り払ってくれた彼女。

当時、俺には高校のときから約2年半にも片思い
(相手に伝えていたのだから片思いではないかもしれないが・・・)
している女性がいた。

その片思いが一瞬で色あせ、
新たな恋が始まった。
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【2009/01/27 20:28 】 | 暇つぶし | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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