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【2019/10/21 10:05 】 |
~誕生~ その②

翌日、再度彼女の家に行くことに。
こんなにも早く彼女のご両親に再会することになろうとは・・・。

彼女の家の行く車内は憂鬱すぎました。
車で30分ほどかかる距離なのに、
そうゆう時に限って、なぜだか過ぎる時間は早く感じられ。
あっという間に彼女宅。
以前とは違った緊張で入り口まで進みました。

「こんにちは」
「待ってたよ」
中からお義父さんの声です。

家に入り、居間に通されました。

上座にお義父さん。お義父さんの左にお義母さん。
そして対面に俺と彼女が座りました。
いわれるまでもなく正座です。

「足くずしなさい。」
「いえ・・・」
この前の話し口調とは似ても似つきません。
それが余計に自分のしたことの重大さを物語っていました。

家族会議の内容はいうまでもなく
「子供をどうするか」

話の内容もそうですが、
BBQのときのお義父さんと姉さんの旦那さんのやりとりを見ていたのもあって
殴られる覚悟はできていました。

しかし、そのような行動はなく、至って静かに話しは進みます。
ご両親も彼女が25歳ということもあり、それほど遅いわけでもないと。

ただ問題は俺のことです。

20歳になったばかり、学生である、アパート暮らし、生活力のなさ・・・・
あげていったらキリがありません。

反対ムード濃厚。

そしてこれにどこかで安堵していた俺がいるもの隠せませんでした。

しかし、譲ろうとしない彼女。

一度は覚悟し、これからのことを考えていたくせに、
「生ませてもらえない」という小さな希望をちらつかされただけで、
そちらになびこうとしている自分に嫌気がさしました。

どれだけの覚悟だったのか
何をみてきていたのか
何を感じていたのか

子供を生むということは正直、男性には全くわかりません。
悪阻があるのも、お腹が大きくなるのも、お腹のなかで赤ちゃんが動くことも、
そして命を懸けて、新たな命を生みだすことも。

あれ?

本当の涙というものは、それこそドラマの涙の様に
自分でも気づかないうちに流れてくるもので

そしてそれをとめる術などあるはずもなく。

ただただ、流れることだけをまめませんでした。

そんな俺の様子に引きつられるように彼女も泣き出しました。

それはまだ泣くという行為ができるはずもない
お腹の中の赤ちゃんが、そうさせているかのようでもありました。

そして二人は何かを感じ取ったかのように泣き止み、
表情は覚悟にも似た決意のできたものになっていました。
ご両親もそれを感じ取ってくれていたようでした。

そこでも問題になるのは俺。

俺としては、大学をやめて就職することを考えていました。
しかし、それに猛反対したのは俺以外の他全員。

彼女は田舎からでてきてようやくできた友達とのつながりを心にやみ、
ご両親は俺の両親に対して心を病んでくれました。

「せっかく入ったんだから、ちゃんと卒業しなさい。それまではうちにいていいから」
これ以上ない言葉でした。

ただしやはり条件はあるもの。
・大学は4年間で卒業すること。
・ちゃんとした結婚式は大学を卒業してから。
・少なくてもいいから家にお金をいれること。
3つ目は別に言われたわけではなく、俺と彼女で暗黙の了解のようになっていました。


一通り話しをすませたところで、改めて自己紹介と
今後どうしたいかを開会宣言のごとく述べる俺。

その姿をお義父さんはだまって、
それでも感心しているかのように
じっと見つめたあとで。

「これからもよろしくたのむな」
前の口調に戻っています。

「はい・・!」
涙ながらに返事をし、
人とは一人では生きていけないということを
どこかでまたかみ締めていました。

 



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【2009/02/25 11:56 】 | 暇つぶし | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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