× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
ボールを受け取り、初めて本気でレースに挑む俺。 「先にはいかせねぇよ!」 おまえなんかにかまってる暇なんかない! 「おい」 「あっ!」 足の速さなら完全に俺に分があるため、並ばれてしまってはもう後の祭り。 残すは1位のDチーム。グラウンド半周が過ぎた時点でまだ半周差。 しかしDチームもよくよく見るとそんなに早くない。 走りながらわかったことですが、Dチームは第3走者までが早いだけでアンカーは並。 これならいける・・・か?! ボールをもって3歩以上歩かないようにと、細心の注意をはらいながら。 前の選手を見ると追いかけたい願望がでてくるため、極力前は見ないで、ボールと足元の石に目線をやりながら。 歓声が鳴り響きます。 でもそのとき俺にはその歓声が一瞬やんだように思えました。 ”がんばれーーー!” 歓声のせいで聞こえるはずもなく、唇を読んだわけでもなく、 俺は右手ドリブルを左手ドリブルに切り替えて 傍から見たら気合入れたようにも見えるのですが、俺からみぃみちゃんへの無言のメッセージでした。 そしてそれは俺をさらに奮い立たせるのに十分だったのです。 気合を入れなおした俺にとって、それはないものに等しかったのです。 俺をどうにか前にいかせないようにと、体を左右に振りながらドリブルをしています。 真後ろにはすぐにつけたものの、いよいよ抜かすとなると困難でした。 やばい。前にでれない・・・! そのときです。 溢れる歓声。 ゴールまで3m。 残り1m。 勝った!!! そう思ったときです。 え?ボール? 振り返るとDチームの走者が誤って足でボールをけってしまったようです。 しかし、レースというのはテープを最初に切ったものが優勝です。 まずい!! 最後の力をしぼって踏み出した1足とボールがテープを切った瞬間 ばんっ! スタート銃の音がなりました。 歓声が一瞬で鳴り止みます。 どっちだ・・・
「なんでだよっ!」 「ふざけんなっ!!!」 「こっちのほうが早かったじゃん!」
「いや・・あれはしょうがないですよ」 「うんうん」 「子供に怪我させなかっただけよしとしないとね」 俺たちがグラウンドをあとにして、自分達のテントに戻ろうとしたときです。
”すごかったぞ~~~!!” ”おつかれさま~~~!!!!” ”おしかったなぁ~~!!!”
チームのまとめ役、活力になって先頭を切ったひでみちゃん。 そのすべてがレースを通じて、会場につたわっていたのです。 拍手と歓声の波に飲み込まれる俺ら。 あと一歩届かなかった・・・ 俺の横でひでみちゃんは泣いています。 「大丈夫?」 「うん。でも・・・」 「6.0倍が・・・・・・。わ~~~ん」 そっち?
PR |
密かに毎回楽しみにしてるぞw
【2009/03/31 05:37】| | ○ーる #5549916707 [ 編集 ]
|
読んでたのかww
それはそれは・・・。 ちょいちょい更新していきますよb そのうち本になったりして?!
【2009/03/31 12:49】| | ちゅぼ #9914e4b2ec [ 編集 ]
|
|
トラックバックURL
|
忍者ブログ [PR] |